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寿町に帰り体調も回復した。まだ胃は本来の状態まで回復していない可能性がある。お酒やニンニクなどの刺激の強い食品はもうしばらく控えるつもりでいる。

旅に使用した青春18切符が1枚だけ余っている。もう1日JRの普通列車に乗り放題と言う訳だ。切符の使用期限が今月10日までなので猶予が無い。神奈川は横浜以外の街をあまり知らない。神奈川周遊に使おうかと思う。神奈川には横浜以外にも鎌倉や湘南など魅力的な街がある。それらの街を知らずによその都市に旅に行くのだから随分失礼な事をしている。

神奈川を回る以外に熱海にもう1度行っても良いかなとも考えている。静岡の蕎麦を食べる事を旅の目的の1つとしていたが結局名古屋と兵庫の蕎麦しか食べなかった。京都滞在中は常に胃袋が満たされていたし京都の茶そばも食べる機会が無かった。距離的に京都までは遠いため京都の茶そばは諦めが付くが静岡の蕎麦は心残りだ。帰りに寄り道して食べる気でいたのが体調を崩してしまい食べられず終いとなった。熱海なら横浜から普通列車で2時間かからない。蕎麦を食べるために戻るのも良いかもしれない。

静岡の蕎麦に拘るのには理由がある。寿町に立ち食いの蕎麦屋があった。美味しいので通っていたが今は店を閉じている。つゆの甘い珍しい蕎麦だった。そこの蕎麦がどうやら静岡の蕎麦らしい。寿町では食べられなくなった静岡の蕎麦を熱海まで食べに行きたい。だから熱海で食べる蕎麦は美味しかったり上等なだけでは充分ではない。僕が昔食べた蕎麦に似た甘いつゆの蕎麦でなければならない。難点なのは静岡で食べられている蕎麦全般が甘いつゆを使用している訳では無いらしい事だ。そうなると甘いつゆの蕎麦を出す店を事前に調べる必要が出てくる。僕の苦手な行為だ。事前に調べてこれだと決めて店に行っても店の前に立った途端にこの店には入りたくないなと思う事が僕には度々ある。人の混み具合・店員さんの感じ・調度などの店の雰囲気全てを加味して入るかどうかを決める。蕎麦屋なんて変に気取った店も多いから門構えを見て怖じ気づくなんて事もある。飯屋なんてのは入り口とカウンター席さえあれば良いのだ。いやむしろ入り口もカウンター席も無くても良いかもしれない。僕が好きだった蕎麦屋はカウンターはあったが椅子は無かった。蕎麦を受け取ったら店の外で食べる形だ。東京の山谷にも店の外でけんちん汁を飲ませる店がある。寒い冬や疲れている時は店内で椅子に腰掛けて食べたい日もあるだろうが基本は外で食べれば良い。路上で大人しく食事をする分には食べ歩きをしている訳でも無いので下品にもならない。見た目はあまり良くない行為ではあるが店の近くで黙々と食事をするのなら誰も文句を言わないだろう。

この前熱海に寄った時に入りやすそうな蕎麦屋は調べてある。だけどどのような蕎麦を出す店かは知らない。とりあえず行って駄目元で食べてみようかと思う。思い出の中の蕎麦の味と違えばその時はその時で諦めようと思う。思い出は思い出として大切にしなさいとの何かの作用が働いているのだろう。

熱海に行くのなら温泉に入っても良い。温泉に入るのは冬の最も上等な贅沢だ。熱海で蕎麦を食べて熱海の温泉に入るのでは芸が無いから熱海で蕎麦を食べて隣駅の湯河原で温泉に入っても良い。僕は神奈川県民だから神奈川の湯河原の温泉に入るのが正しいような気がしてきた。確か湯河原の温泉ははるばるミナトミライの方までトラックで運ばれてきているはずだ。風呂屋と食事処と遊ぶ場所を融合させた何とかの湯という施設で使われている温泉が湯河原の温泉だったかと思う。近所で気軽に温泉に入れるため横浜県民から大いに喜ばれている施設だ。僕も行っても良いのだけれど僕はそういった複合型の施設よりも銭湯のように湯に入ればお終いという湯屋の方が好きだ。設備にお金をかけている施設は入浴料も割高である。

湯河原は1度行った事がある。もしかしたら小田原と勘違いしている可能性もある。神奈川には箱根というとても有名な温泉もあるがそちらには未だに行く機会が無い。若い頃は温泉に全く興味が無かったから仕方ない。ようやく最近興味を持つようになった。箱根はもう少し楽しみに取っておく。

熱海で腹を満たし湯河原で湯へ入り鎌倉の景色を見に行く。今回の旅の内容が決まった。予定通りいくかは未定である。前回は1日かけて西成まで移動したが今回は1番遠くても熱海までの移動だ。移動の時間は少ないから各地の探索に相当時間をかける事が出来る。ただし今考えてみると僕は鎌倉にあまり興味が無い。有名だから旅先に選んだだけだ。住んでいる人や鎌倉が好きな人には申し訳ないと思う。何だか鎌倉はお洒落な街の感じがする。湘南や鎌倉にはあまり惹かれない。鎌倉には歴史も沢山詰まっているのだろうがあまりそれにも興味が無い。神奈川県民として湘南と鎌倉が神奈川にあるのは誇りだが行きたいかどうかと問われると微妙だ。その点小田原ならどうだろうか。言い方は悪くなるがとても寂れていてお洒落とは程遠い街のような気がする。小田原は確か城下町があるのだと思う。僕は小田原と湯河原を一時混同していた。名前も響きも似ているのだから仕方ない。

残念な事に熱海も近年お洒落な街へと変化しつつある。僕が熱海を好きだと思うのも後数年の間だ。

長距離の移動であれば終点毎の乗り換えが増えるから1本1本の電車に乗っている時間は自然と長くなる。そうなると乗り換えが多かろうが何度も電車を降りたり乗ったりしている印象は強くならない。短い距離で頻繁に電車を乗り降りすると忙しい感じがどうしても出てしまう。そうならないためには下車した土地でしっかりと時間を使い次に電車に乗るまでの間隔を充分に開ける必要がある。この前の旅で関西に向かうまでの道中で合計6回以上は乗り換えをしたが大して面倒にも思わなかった。これが通勤のように短い区間での乗り換えだったら途端に面倒に感じるだろう。短距離や短時間での乗り換えは旅の面白みを減ずる要因となるから注意しないといけない。そのように考えると何も知らない土地で降りたとしても最低1時間は楽しみながら現地を歩き回るというのが理想だ。

まず最初に熱海で蕎麦を食べて次は湯河原で温泉に浸かり最後は小田原の城下町を歩く。随分と楽しくなりそうだ。