買い物中に何だか面白そうなカップラーメンを見つけた。
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『青森味噌カレーミルクラーメン』である。少し情報の多い商品名だ。青森味噌ラーメンだけなら青森県のご当地味噌ラーメンなのだと想像出来るがそこにカレーとミルクも入ってくる。

調べてみると青森県では味噌カレー牛乳ラーメンなる青森県民に大変愛されているラーメンがあるそうだ。味噌カレー牛乳ラーメンを模して発売されたのが今回僕が購入した『青森味噌カレーミルクラーメン』のようだ。本来は味噌カレー“牛乳”ラーメンなのにカップラーメンでは味噌カレー“ミルク”ラーメンとなっている。牛乳では無く粉乳を使用しているため本家との混同を避けるためこのようなネーミングになっているそうだ。お好みで手持ちの牛乳を加えても美味しくいただけるらしい。

何だか面白くなってきた。牛乳の代わりに粉乳を使用しているため牛乳ラーメンは名乗れない。そこには特別な事情があるはずだ。牛乳を使わないのに牛乳ラーメンを名乗るなと言ってくる熱狂的な青森県民が居るのかもしれない。

完成した青森味噌カレー“ミルク”ラーメンがこちらである。
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見た目はごくごく普通の味噌ラーメンだ。少し豚骨ラーメンのようにも見える。食べる前におや? と思ったのが匂いである。味噌とカレーとミルクの匂いがどれもちゃんとする。普通に生きていれば本来それらの匂いを一緒に嗅ぐ機会はまず無い。僕も人生初である。大丈夫なのか? このラーメン? 不安が生まれる。

まあ肝心なのは味である。勇気を出して食べてみよう。

うん。匂いを嗅いで想像した通り味噌とカレーとミルクの混ざったラーメンである。少しピリ辛の仕上がりになっている。ミルクのおかげで辛味が薄れているのだろう。

意外に思ったのはミルクの存在感の濃さだ。食べる前は味噌とカレーを中和させる役割をミルクが担っているのだろうといわゆる潤滑剤的な役割をミルクがしているのだと思っていた。ところが違う。ミルクはミルクで堂々たる顔付きをしてカップラーメンの中に鎮座している。味噌・カレー・ミルクそれぞれが主役の座を巡り絶妙な駆け引きを繰り広げている。まるでカップラーメンという商品の中で織りなす三國志である。どの勢力が一躍主役に躍り出ても不思議では無いが実力が拮抗しているため上手い具合にラーメンとしてのバランスは取れている。かなり美味しいのでスーパーで見かけたら是非買って欲しい。僕はマイバスケットで300円ほどで買った。

青森のソウルフード味噌カレーミルクラーメンは風変わりではあるが絶品のラーメンだった。味噌もカレーもミルクもどれもが日和らずに他の調味料の影に隠れる事無く堂々としているのが良い。ごちそうさまでした。