今日も障がい者施設での仕事だった。昨日休みだった利用者さんから昨日のお昼ご飯は何でしたか?と聞かれた。施設の昼食はハンバーグだったのでその通りに答えたら酷く残念がっていた。
 その人は車いすで移動している。短時間であれば立つことも可能だが手を握って導いてあげないと歩くことは出来ない。自分の意思ではないにも関わらず突然筋肉が硬直したりする。両手の指は真っ直ぐ伸びている状態ではなく手の平に向かって何本かの指が曲がっている。手を洗ってあげるときにその曲がった指に触れたが結構な力で手の平にくっついていた。指を伸ばしたいと考えても自分の力では伸ばすことは出来ない。昨日施設を休んだ理由はボトックス注射をするためだと聞いた。注射をして今日は体が柔らかいと本人は言っていた。それでも指は硬く硬直している。
 昼飯の話に戻る。昨日の施設の昼食はハンバーグ。正直特別美味しい訳ではなかった。ただその利用者さんはハンバーグが好きだし食べたかったのだろう。障害があり車いすでの移動なので自分で食事を用意することは難しい。いつも誰かが用意した食事を食べているはずだ。家族が料理してくれるときは好きな物を食べられるのだろうがそれ以外の食事は自分の食べたいものではなく用意された物を食べているだけなのだろう。僕は金欠の時以外は自分の意思で自分の食べたい物を食べることが出来るが彼にとってそれはとても難しい。障害を緩和する注射を打つために休んだ日にハンバーグを皆が食べていたと聞いたらそれは悲しい思いをしたことだろうと思う。



 そういえば障害者という言葉には差別的なニュアンスがあると僕は思っていた。害という字があまり良い意味で使用されないので平仮名にして障がい者と表記することもあるようだが僕の働き始めた施設は障害者施設○○という表記になっている。障害を持つ人に面と向かって障害者と言うことは悪いことだと思っていたしこういった施設も少し意味合いをぼかしてリハビリ施設等と名乗っていると思っていた。この年になっても世の中知らないことが多い。